気になる!太陽光パネルの価格と寿命についてわかりやすく解説!
再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出しないため、今とても注目を集めています。その中でも、太陽光発電システムは一般住宅でも取り入れられているものです。自分の家にもと考える中で、高額であるために迷う方も多いのではないでしょうか。今回は、太陽光発電システムの太陽光パネルの価格や寿命についてご紹介します。
太陽光パネルの設置費用の相場
東日本大震災以降、温室効果ガスの排出量は増加しており、2013年には過去最高の排出量を記録しました。
また、東日本大震災後、エネルギー自給率は2016年には8.4%と低下しています。この問題を解決するのが、再生可能エネルギーです。再生可能エネルギーは、国内で生産でき、温室効果ガスを排出しません。
そのため、今後は再生可能エネルギーが主力電力化されることが望まれています。その中でも期待されているのが太陽光発電システムです。
日本の住宅でも年々設置住宅数が増えており、国の有識者検討会は「2030年に建築される新築戸建住宅の6割に太陽光発電を導入する」と発表しています。今後、ますます普及がすすめられるでしょう。
太陽光発電システムは、環境のためだけでなく、電気代の節約、停電時の電源確保というメリットもあります。
しかし、費用が高い、時間がかかるなどの問題もあります。太陽光パネルの相場は、1kWあたりの単位を示す「kW(キロワット)単価」が重要となります。
太陽光パネルの設置費用は、10年前と比べると、1kW単価50万円~80万円の価格が20万円~30万円ほどまで下がりました。海外メーカーの参入により、安価に導入できるようになっています。
実際にかかる太陽光パネルの設置費用
2021年のkW単価の平均は、新築で28.0万円、リフォームで30.2万円となっています。新築時に設置する場合は、新築工事に合わせて設計でき、電気配線や屋根での工事も同時に行えるため、工事費を安く抑えることができます。
太陽光パネルは、一般的な住宅では平均3~5kWほど載せます。設置費用は、kW単価×kWです。2021年の住宅用太陽光発電システムの平均設置費用は、新築で84万円(3kW)~140万円(5kW)。
これはあくまで目安であり、各メーカーや住宅の条件によって費用は異なります。
各メーカーのkW単価の相場は、シャープが24.3万円~29万円、長州産業が24.7万円~31.6万円、京セラが31万円~38.8万円、Qセルズが22.9万円~27.1万、カナディアンソーラーが23.1万円~28.5万円、ネクストエナジーが22.4万円~27.6万円です。
それぞれのメーカーで金額だけでなく、発電効率などほかにも特徴があるので、比較して選びましょう。
太陽光発電システムは、太陽光パネル以外にもパワーコンディショナーや架台など、さまざまなものが必要です。設置費用の内訳にはこれらの設備や工事費が含まれています。
メンテナンスや交換費用も必要!
太陽光パネルが壊れることは基本的にはありませんが、まれに小動物や自然災害による配線トラブルやパネルの破損が起こることがあります。メンテナンスの費用についてご説明します。
太陽光パネルのメンテナンス費用
太陽光パネルのメンテナンスには定期点検と清掃があります。定期点検では、製品点検、運転点検、電圧測定や絶縁抵抗測定などの数値測定が行われ、推奨頻度は4年に1回以上、1回1万円~2万円ほどです。
自分で不適切な修理をするとメーカー保証が受けられなくなることがあるので、注意しましょう。太陽光パネルが汚れていると発電率が下がるため、砂埃、鳥のフンなどが付着している場合は専門業者による清掃・洗浄を行います。
1回3万円~6万円ほどです。点検と清掃は自分でできそうと思われるかもしれませんが、屋根の上での作業は危険なうえ、感電のリスクが伴います。どちらも専門業者に頼みましょう。
そのほか、点検や清掃のための足場が必要な場合は、足場代が壁一面分で8万円前後です。
一般的のメーカー保証は最低10年間付いているところが多く、通常の使用でシステムが故障した場合には無償で修理を受けられますが、メーカー保証外の故障は実費で修理費がかかる場合があります。
パワーコンディショナーのメンテナンス交換費用
パワーコンディショナーとは、直流の電気を家庭で使えるように変換する装置です。これを交換する場合は、工事費込みで20万円~30万円ほど。部品交換でも5万円~10万円かかります。
太陽光発電システムはいつまで使えるのか?
太陽光パネルの寿命は30~40年、パワーコンディショナーの寿命は10~15年といわれています。太陽光パネルは、石やガラス、シリコンなどでできており、それ自体に可動部分はありません。
そのため故障が少なく、実際には40年以上稼働しているものもあり、半永久的に稼働する可能性があります。
しかし、メンテナンスフリーというわけではありません。とくにパワーコンディショナーは可動部分が多いため、耐久性は家電と同等です。定期的にメンテナンスを行い、少しでも長く使いましょう。
まとめ
いま注目を集めている再生可能エネルギー。中でも太陽光発電システムは、普及が進んでいます。
電気代の節約、災害時の電気の確保といった自身のメリットだけでなく、地球の環境を守ることにつながるため、社会貢献にもなります。問題となる価格も下がってきており、導入しやすくなっているため、ぜひ検討してみてください。